形状記憶合金とは、ある温度以下で変形させたものが、
熱を加えると変形前の形にもどってしまう合金で、
あたかも生き物のように昔の自分の形を覚えていることから、
形状記憶合金と呼ばれています。
(1)Ni−Ti合金線
性質
- ①形状記憶合金・SMA
- 記憶温度以下で力を加えて変形させても、記憶温度に加熱すれば、
元の形状に戻る。
- ②超弾性合金・SEA
- (記憶温度以上で)ゴムやバネのように力を加えて変形させても、
除荷すれば元に戻る。
- ③加工硬化型合金・SHA
- 超弾性に似た挙動を示すが、超弾性に比べ強度とトルク性が高いため、
カテーテル・ガイドワイヤ等では挿入性プッシャビリティに優れる。
標準寸法
- ①SMA・SEA
- Φ0.04~Φ3.2
- ②SHA
- Φ0.3~Φ0.7
※丸線のほか異形線も出来ますのでお問合せください。
表面と荷姿
表面は黒皮(スケール)と白肌(酸洗)が標準で、荷姿は線径によってコイル巻とリール巻がある。
※光沢肌はお問合せください。
種類と形状回復温度・弾性係数
合金の種類 | 化学成分(wt%) | 形状回復温度(℃) | 横弾性係数(GPa) | ||
Ni | Co | Cu | |||
Ni−Ti | 54~56 | − | − | 20~80 | 17.6~21.6 |
Ni−Ti−Co | 53~55 | 1~3 | − | −30~30 | 25.5~28.5 |
Ni−Ti−Cu | 47~50 | − | 5~9 | 40~70 | 19.6~27.5 |
(2) その他の合金
Cu−Zn−X系やFe−Pt等、10数種類発見されているが、
実用的には特性の安定的なNi−Tiが使われている。
特性が良く、低コスト材の開発が待たれる。
用途
- ガイドワイヤー
- 混合栓
- メガネフレーム
( 業界ではめずらしい極細線、異形線、小ロットでの対応もいたします)
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